交通事故の治療打ち切り
交通事故治療の早期打ち切りは制度と整合しているのか
交通事故被害者救済制度の目的は、迅速かつ公正な被害者保護です。
しかし現場では、事故から1か月前後で治療費支払い終了を通告される事例が繰り返されています。
症状が残存しているにもかかわらず、期間のみで区切られる運用は制度趣旨と整合しているのでしょうか。
問題の構造
回復期間は個体差が大きく、3か月以上の治療継続は臨床上決して珍しくありません。
「1か月以上は通常あり得ない」という断定は医学的根拠を欠きます。
制度との整合性
制度が想定する治療継続と、実務上の期間制限。
ここに構造的な矛盾が存在していないか、検証が必要です。
内部評価制度の疑問
もし内部評価において平均支払額や平均治療期間が業績指標に影響しているなら、
早期終了は構造的に誘導されます。
これは担当者個人の問題ではなく、制度設計の問題です。
個人の見解
これはあくまで医療現場に立つ一個人の見解です。
実際の対応を見ている限り、もし自分自身が保険に加入する立場であれば、
あいおいニッセイ同和損保やAIG損保を選択する可能性が高いと感じています。
対応の透明性、医療機関との対話姿勢、被害者への説明の丁寧さ。
それらを総合的に見た上での判断です。
結論
交通事故医療はコストではなく、被害者の回復過程です。
期間のみで否定する断定は医学的にも制度的にも成立しません。
最大手であればあるほど、透明性と説明責任が求められます。
早期終了から後遺障害手続きへの過度な誘導という問題
事故後1〜2か月で支払い終了を示唆し、
「これ以上は後遺障害の手続きへ進んでください」と説明されるケースがあります。
しかし本来、後遺障害認定は十分な治療経過を経たうえで、
症状固定が医学的に妥当と判断された場合に検討されるものです。
治療継続の可能性を十分に検討しないまま、
早期に後遺障害申請へ進むよう促す運用は、
被害者保護制度の趣旨と整合しているとは言い難い側面があります。
症状が改善途上にある段階で治療費を終了し、
「後遺障害へ」という選択肢のみを提示することは、
実質的に治療機会を狭めることにつながりかねません。
後遺障害認定制度は、本来、
十分な治療を尽くした結果として残存した症状を評価するための制度です。
早期終了と一体化する運用は、
制度本来の位置づけと慎重に整理されるべき問題です。



