【2026年医師監修】マダニに注意!噛まれないための予防と、噛まれたときの正しい対処法|SFTS・日本紅斑熱まで徹底解説
▲ マダニは吸血前は数ミリほどですが、吸血後は大きく膨らみます
📋 この記事でわかること
- マダニとはどのような虫か(生態・特徴)
- マダニが多い場所と活動時期
- 噛まれないための予防方法(服装・虫よけ・帰宅後の確認)
- 噛まれたときにやってはいけないこと・正しい対処法
- マダニが媒介する感染症(SFTS・日本紅斑熱・ライム病)
- 受診の目安と受診時に伝えること
山や草むら、畑、河川敷、公園など身近な場所にも生息するマダニ。噛まれても痛みを感じにくく、気づかないうちに吸血されていることがあります。
マダニはSFTS(重症熱性血小板減少症候群)など、重篤な感染症を媒介することがあります。正しい知識で予防し、万が一噛まれた場合は適切に対処しましょう。
マダニとはどのような虫か
マダニは、屋外に生息する吸血性のダニです。布団やカーペットにいる室内のダニとは異なり、草むらや藪、山林などで動物や人が近づくのを待ち、体に付着して吸血します。シカ、イノシシ、野ウサギ、野鳥、犬、猫などの動物に寄生しており、人が草むらや藪に入ると衣服や皮膚に付着して気づかないうちに噛みつくことがあります。
吸血前は数ミリ程度の小さな虫ですが、吸血すると大きく膨らみ、黒褐色のできもののように見えることがあります。皮膚にただ乗っているだけではなく、口器を皮膚の中にしっかり差し込んで固定するため、簡単には取れません。
指やピンセットで強く引っ張ると、マダニの口器が皮膚の中に残ってしまうことがあります。また、マダニの体をつぶすことで病原体を含む体液が逆流する可能性も指摘されています。マダニに噛まれていることに気づいた場合は、自己処置をせず、医療機関を受診してください。
マダニが多い場所
▲ マダニは山奥だけでなく、河川敷・田んぼのあぜ道・公園の草地など身近な場所にも生息しています
マダニは特別な山奥だけにいるわけではありません。日常生活の中で立ち入るような場所にも広く生息しています。
- 山林・ハイキングコース・キャンプ場
- 草むら・藪・茂み
- 畑・田んぼのあぜ道
- 河川敷の草地
- 公園の草地・芝生エリア
- ペットの散歩コース
- シカやイノシシなどの野生動物が出没する場所
特に、春から秋にかけてはマダニの活動が活発になります。農作業、草刈り、庭仕事、登山、キャンプ、バーベキュー、犬の散歩、部活動の屋外練習などでは十分な注意が必要です。兵庫県・明石市周辺でも、身近な場所でマダニへの注意が必要な状況となっています。
マダニに噛まれないための予防方法
マダニ対策で最も重要なのは、まず噛まれないようにすることです。マダニが媒介するSFTSのような感染症では、予防が非常に重要です。
服装による予防
▲ 肌の露出を最小限にすることが最も効果的な予防策です
草むらや山、畑、河川敷などに入るときは、肌の露出をできるだけ少なくしましょう。
- 長袖シャツ(裾はズボンの中に入れる)
- 長ズボン(裾は靴下や長靴の中に入れる)
- 帽子(頭部・首まわりを保護)
- 手袋
- 足をしっかり覆う靴(サンダル不可)
- 首にはタオルを巻く
服の色は、白やベージュなど明るい色がおすすめです。マダニが衣服に付着したときに見つけやすくなります。黒や濃い色の服は避けましょう。
虫よけ剤の使用
ディートやイカリジンを含む虫よけ剤は、マダニ対策としても役立ちます。ただし、虫よけ剤だけで完全に防げるわけではありません。服装による予防、帰宅後の確認、入浴、衣類の管理を組み合わせることが大切です。使用する際は、製品の説明書をよく確認し、年齢や使用部位、使用回数を守ってください。
帰宅後の確認(非常に重要)
野外活動後は、上着や作業着を家の中に持ち込む前に、マダニが付いていないか確認しましょう。できれば早めにシャワーや入浴を行い、全身を確認してください。
首・耳の後ろ・頭髪内・脇・腰まわり・膝の裏・太ももの付け根・足首
自分では見えにくい背中や首の後ろ、頭髪内は、家族に見てもらうと安心です。
子どもの場合は、頭や首まわり、耳の後ろに付いていることもあります。
マダニに噛まれた可能性がある方、皮膚に気になるものが付着している方は
早めに朋クリニックへご相談ください。
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マダニに噛まれたときの正しい対処方法
皮膚にマダニのような虫が付いている、またはマダニに噛まれた可能性がある場合は、無理に自分で取らないでください。
やってはいけない対応
▲ これらの行為はマダニの一部が皮膚に残ったり、感染リスクを高める可能性があります
- 指でつまんで引き抜く
- ピンセットで強く引っ張る
- マダニの体をつぶす
- アルコールや薬品をかけて無理に取ろうとする
- 火を近づける
- 針で皮膚をほじる
これらの対応は、マダニの一部が皮膚の中に残る原因になります。また、刺し口の炎症や化膿、感染症リスクの増加につながることがあります。
正しい対処:医療機関を受診する
マダニに噛まれた後に注意すべき症状
▲ 噛まれた後、数週間は体調の変化に注意してください
マダニに噛まれた後は、数週間程度、体調の変化に注意してください。マダニが媒介する感染症は、噛まれた直後に症状が出るとは限りません。数日から2週間前後、場合によってはそれ以上の期間を経て症状が現れることがあります。
- 発熱・強い倦怠感・食欲低下
- 吐き気・嘔吐・下痢・腹痛
- 頭痛・筋肉痛・関節痛
- 皮膚の発疹
- 刺し口の赤みや腫れ・黒いかさぶたのような刺し口
- 意識がぼんやりする・出血しやすい・あざが増える
特に、発熱に加えて発疹・下痢・強いだるさ・食欲低下がある場合は要注意です。
高齢の方、糖尿病・腎臓病・肝臓病・心疾患がある方、免疫を抑える薬を使用している方は、重症化する可能性も考え、早めに医療機関へ相談してください。
マダニが媒介する主な感染症
| 感染症名 | 病原体 | 主な症状 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| SFTS (重症熱性血小板減少症候群) | SFTSウイルス | 発熱・強い倦怠感・食欲低下・吐き気・嘔吐・下痢・腹痛・頭痛・筋肉痛 | 重症化すると意識障害・出血症状・多臓器不全。高齢者は特に注意。 |
| 日本紅斑熱 | リケッチア | 発熱・発疹・黒いかさぶた状の刺し口 | 抗菌薬で治療可能。早期診断・早期治療が重要。治療が遅れると重症化。 |
| ライム病 | ボレリア菌 | 皮膚の赤みが広がる・発熱・倦怠感・関節痛・神経症状 | 噛まれた後に皮膚の赤みが広がる場合は受診が必要。 |
子ども・高齢者・ペットがいる家庭では特に注意
お子さんがいる家庭
子どもは草むらで遊んだり、地面に座ったりすることが多く、マダニが付着する機会があります。また、自分で体の異変をうまく伝えられないこともあります。屋外で遊んだ後は、首・耳の後ろ・頭髪内・脇・腰まわり・膝の裏・足の付け根を確認してください。小さな黒い点や取れないかさぶたのようなものがあれば、無理に取らず受診してください。
高齢の方
高齢者では、SFTSなどが重症化しやすい傾向があります。畑仕事、庭仕事、草刈り、山菜採り、散歩などで草むらに入る機会がある方は特に注意が必要です。発熱や倦怠感、食欲低下があっても「夏バテ」「疲れ」「胃腸炎」と考えて受診が遅れることがあります。マダニに噛まれた可能性がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
ペットがいる家庭
犬や猫が屋外でマダニを付けて帰ってくることもあります。ペットの体にマダニが付いている場合、素手で触ったり、無理につぶしたりしないようにしてください。動物病院で相談し、定期的なマダニ予防薬を使用することも大切です。また、体調不良の動物に咬まれたり、血液や体液に触れたりした後に発熱などが出た場合も、医療機関で相談してください。
受診時に医師へ伝えてほしいこと
マダニに噛まれた可能性がある場合、受診時にはできるだけ詳しく状況を伝えてください。こうした情報は診断に非常に役立ちます。発熱・下痢・倦怠感だけでは風邪や胃腸炎などと区別が難しいことがありますが、「マダニに噛まれた可能性がある」という情報があることで、SFTSや日本紅斑熱などの感染症を早期に疑うことができます。
- いつ頃、野外活動をしたか(日時)
- どこに行ったか(山・草むら・畑・河川敷・公園など)
- 犬や猫、野生動物との接触があったか
- マダニを見つけた部位はどこか
- 自分で取ろうとしたか
- 発熱・発疹・下痢・嘔吐・倦怠感・頭痛・筋肉痛があるか
- いつから症状が出たか
- 基礎疾患や内服薬があるか
朋クリニックでできる対応
当院では、マダニに噛まれた可能性がある方、皮膚にマダニのようなものが付着している方、マダニ刺咬後に発熱や発疹、倦怠感、下痢などが出た方の診察を行います。
- 刺し口の確認・皮膚の炎症の有無・全身症状の確認
- 必要に応じてマダニの除去・洗浄・消毒
- 血液検査などの検討
- SFTS・日本紅斑熱などの感染症が疑われる場合は、重症度を判断し専門医療機関と連携
受診の目安
- 皮膚にマダニのような虫が付着している
- マダニを自分で取ったが、一部が残っている気がする
- 刺し口が赤い・腫れている・痛い
- 黒いかさぶたのような刺し口がある
- マダニに噛まれた後に発熱した
- 発疹が出てきた
- 下痢・嘔吐・腹痛がある
- 強い倦怠感がある
- 高齢者・基礎疾患がある方・免疫を抑える薬を使用している方
- ペットや野生動物との接触後に体調不良がある
まとめ
📌 マダニ対策のポイント
- マダニは山奥だけでなく、草むら・畑・河川敷・公園・庭など身近な場所にも生息している
- 春から秋にかけて活動が活発になる(地域・気温によってはそれ以外の時期も注意)
- 予防には長袖・長ズボン・帽子・手袋・足を覆う靴・虫よけ剤・帰宅後の入浴と全身チェックが重要
- 野外活動後は衣服や体にマダニが付いていないか確認する
- マダニに噛まれていることに気づいた場合は、無理に自分で取らず医療機関を受診する
- 噛まれた後は数週間、発熱・発疹・下痢・嘔吐・強いだるさなどに注意する
- 症状がある場合は早めに受診し、マダニに噛まれた可能性を医師に伝える
マダニによる感染症は、早く気づき、早く対応することで重症化を防げる可能性があります。草むらや山、畑、公園での活動が増える季節は、ご自身とご家族を守るために、マダニ対策を心がけましょう。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療行為の代替となるものではありません。症状や状況によって適切な対応は異なります。気になる症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。

