痛風発作?!
痛風発作・高尿酸血症【内科医監修】
急な足の痛み・腫れは?症状・受診・再発予防をわかりやすく解説
「夜中から足の親指の付け根がズキズキ痛む」「赤く腫れて、靴に触れるだけでもつらい」。このような急な関節の強い痛みは、痛風発作のサインかもしれません。
痛風は、血液中の尿酸が多い高尿酸血症を背景として起こる代表的な生活習慣病のひとつです。ただし、似た症状を起こす病気もあるため、自己判断で済ませず、まずは適切に診断を受けることが大切です。
① 高尿酸血症・痛風とは?
高尿酸血症とは、一般に血清尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態を指します。尿酸は体内でつくられ、主に腎臓や腸管から排出される物質です。つくられる量が多くなったり、排出されにくくなったりすると、血液中の尿酸が増えていきます。[1][2]
尿酸が高い状態が続くと、尿酸塩の結晶が関節などに沈着することがあります。この結晶をきっかけに、関節で急な炎症が起こるのが痛風(痛風関節炎)です。高尿酸血症は痛風だけでなく、腎障害、尿路結石、メタボリックシンドロームや心血管障害とも関連することが知られています。[1][3]
高尿酸血症があっても、すぐに痛風発作が起きるとは限りません。一方で、症状がなくても尿酸値の高い状態を放置すると、結晶の沈着や合併症につながる可能性があります。健診で尿酸値を指摘されたら、数値だけでなく腎機能・血圧・血糖・脂質なども含めて内科で相談しましょう。
② 痛風発作の代表的な症状と経過
典型的な痛風発作では、ひとつの関節に急な強い痛み・赤み・腫れ・熱感が出ます。とくに足の親指の付け根に起こりやすいものの、足首・足の甲・膝・手首・肘などに生じることもあります。[2]
夜間から明け方にかけて始まり、触れる・靴下が当たる・歩くといった刺激でも強い痛みを感じることがあります。多くは24時間以内に痛みのピークに達します。
関節が赤く腫れ、動かしづらくなります。痛みが強い間は、無理に歩いたり運動したりしないことが大切です。
痛風発作は自然に軽快することがあります。しかし、痛みが引いたからといって原因がなくなったわけではありません。治療せずにいると発作が繰り返され、頻発・慢性化することがあります。[2]
痛風発作の最中は、炎症などの影響で血清尿酸値が発作前より低く出る場合があります。採血の数値だけで痛風を否定することはできないため、症状の経過や診察、必要に応じた検査をあわせて判断します。[2]
③ なぜ起こる?尿酸値が上がる背景
尿酸値が上がる背景は、「尿酸が多くつくられる」「尿酸が体外へ排出されにくい」、またはその両方です。体質も関係しますが、食事・飲酒・体重・運動習慣・腎機能・一部の薬剤など、さまざまな要因が重なります。
| 主な背景 | 尿酸値との関係 | 見直したいポイント |
|---|---|---|
| 飲酒習慣 | アルコール自体が尿酸を増やし、排出も妨げる方向に働きます。 | 種類にかかわらず飲酒量を見直す。発作中は禁酒を基本に。 |
| 食べ過ぎ・体重増加 | 内臓脂肪やインスリン抵抗性は、尿酸の排出低下と関連します。 | 極端な制限ではなく、適正なエネルギー量を続ける。 |
| 水分不足 | 尿が濃くなると、尿酸の排出や尿路結石の予防の面で不利になります。 | 心臓・腎臓の病気などで制限がなければ、こまめな水分摂取を意識する。 |
| 腎機能低下・合併症 | 腎臓からの尿酸排泄が低下することがあります。 | 血圧、腎機能、血糖、脂質もまとめて確認する。 |
アルコールは、プリン体の多さだけでなく、体内での尿酸産生や排泄に影響します。高尿酸血症を指摘された方は、ビールだけでなくお酒全体の量を見直すことが重要です。[3]
④ 発作が疑われたときの対処と治療
急な痛み・腫れが出たら、まず患部への負担を減らしましょう。痛風発作かどうかの診断と、薬の選択は、症状の強さ・発症からの時間・腎機能・胃腸の状態・持病・併用薬を踏まえて医師が行います。[1][2]
自宅でできること
- 痛む関節を安静にして、少し高く上げる。
- 保冷剤などをタオルで包み、患部を短時間ずつ冷やす。
- 飲酒は控え、患部を強く揉んだり、無理に歩いたり運動したりしない。
- すでに尿酸を下げる薬を飲んでいる場合も、自己判断で中断・増量せず、処方医または内科に相談する。
医療機関で行う主な治療
急性痛風関節炎では、炎症と痛みを抑える薬が用いられます。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、コルヒチン、ステロイドなどの中から、患者さんの状態に応じて選択します。たとえば腎機能の低下、胃潰瘍の既往、抗凝固薬の内服、糖尿病などがある場合は使い分けが必要です。市販薬を含め、薬を自己判断で追加・併用しないでください。[1][2]
⑤ 早めに受診してほしい症状
痛風と似た症状を起こす病気には、細菌による関節感染(化膿性関節炎)、偽痛風、外傷などがあります。とくに初めての強い関節痛は、痛風だと決めつけないことが大切です。
- 初めて、急に関節が赤く腫れて強く痛む。
- 38℃以上の発熱、悪寒、強いだるさを伴う。
- 痛みや腫れが強く、歩けない・日常生活に支障がある。
- 糖尿病、腎臓病、免疫を抑える治療中などの持病がある。
- 数日たっても改善しない、または症状が広がる。
⑥ 再発予防:尿酸値を管理する生活習慣
痛風は「発作の痛みを抑えること」と「尿酸値を管理して再発を防ぐこと」の両方が重要です。食べ物を一つだけ悪者にするのではなく、毎日の生活全体を整えることが、長く続けられる予防につながります。
日常で意識したい4つのこと
- 水分を十分に:尿路結石の予防にもつながります。ただし、心不全や腎臓病などで水分制限がある方は主治医の指示を優先してください。
- 食べ過ぎを控える:プリン体だけを極端に避けるのではなく、適正な総エネルギー量と栄養バランスを意識します。
- 飲酒量を見直す:とくに発作中は禁酒を基本に。普段から休肝日や量の調整を検討しましょう。
- 無理のない有酸素運動:炎症が落ち着いてから、歩行などを継続的に。急激な減量や激しい無酸素運動は避けます。[3]
⑦ 薬による治療と尿酸値の目標
痛風発作を繰り返す方や痛風結節がある方では、生活習慣の見直しに加えて、尿酸を下げる薬による治療が検討されます。再発予防の目標として、血清尿酸値6.0mg/dL以下を維持することが望ましいとされています。[2]
一方、痛風発作がない高尿酸血症の場合、薬物治療の開始は一律ではありません。腎障害、尿路結石、高血圧、糖尿病、心血管疾患、メタボリックシンドロームなどの有無、尿酸値、生活背景をもとに個別に判断します。国内ガイドラインでは、合併症がある場合は8.0mg/dL以上、ない場合は9.0mg/dL以上を薬物治療を検討する一応の目安としています。[2]
尿酸降下薬の開始・用量調整の時期は、発作の状況や既往、合併症により異なります。発作中・発作後の対応も含め、必ず主治医と相談して決めましょう。
⑧ 痛風・高尿酸血症のよくある質問
明石市で痛風発作・高尿酸血症のご相談は朋クリニックへ
急な関節の痛み、健診での尿酸値高値、痛風発作の再発予防まで、内科でご相談いただけます。症状と検査結果を総合的に確認し、生活習慣や治療方針を一緒に考えます。
🩺 内科・整形外科は常時2診体制
👨⚕️ 内科には血液内科専門医・神経内科専門医を含む専門医5名が在籍
🦴 整形外科専門医3名が在籍
※眼科・産婦人科・歯科は当院では対応しておりません。
痛風発作は、急な関節の痛み・赤み・腫れとして現れます。症状が落ち着いても、高尿酸血症の管理を続けることが再発予防の鍵です。初めての強い関節痛、発熱を伴う症状、繰り返す発作、健診での尿酸値高値は、早めに内科へご相談ください。

