咳が続く!NTM症に注意
明石市・西明石の内科|朋クリニック
NTM症とは?
結核との違い・家族への感染
治療の必要性をQ&Aで解説
長引く咳や痰、健診で指摘された肺の影。「家族にうつる?」「治療は必要?」という疑問にお答えします。
気になる症状は、一度ご相談ください。
「風邪が治ったはずなのに、咳や痰が続いている」「健康診断で肺に影があると言われた」。そのような場合に、原因の一つとして考えられるのがNTM症です。
症状が軽いまま経過することもありますが、少しずつ肺の病変が進む場合もあります。まずは病気を正しく知り、必要な検査や経過観察につなげることが大切です。[3]
9月24日~30日は、NTM症の啓発週間です
厚生労働省は、2026年9月24日~30日を「結核・呼吸器感染症予防週間及び非結核性抗酸菌症啓発週間」として案内しています。
今年度の啓発資料では、「長引く咳に、NTM症という視点を」という言葉とともに、症状が続く場合の受診を呼びかけています。[2]
この機会に、結核との違いや家族への感染、治療について確認しておきましょう。
NTM症・肺MAC症のよくあるご質問
Q1.NTM症とは、どのような病気ですか?
NTM症は「非結核性抗酸菌症(ひけっかくせいこうさんきんしょう)」のことです。結核菌とは異なる「非結核性抗酸菌」という細菌が、肺などに感染して起こります。
原因となる菌は、土や水などの環境中に存在します。肺に病気を起こす場合を「肺NTM症」と呼び、日本ではMAC(マック)という菌のグループによる「肺MAC症」が多くみられます。[1][4]
Q2.結核とは、何が違うのですか?
NTM症は「軽い結核」ではありません。原因となる菌も、主な感染経路も異なります。
| 比較項目 | 結核 | 肺NTM症 |
|---|---|---|
| 原因 | 結核菌 | 非結核性抗酸菌 |
| 主な感染経路 | 感染性のある肺結核などの患者さんから空気を介して感染 | 土や水などの環境中にいる菌を吸い込むことなどで感染 |
| 人への感染 | 起こることがあります | 通常は起こりません |
| 隔離 | 感染性などに応じて必要になることがあります | 通常は不要です |
Q3.家族にうつりますか? 食器や部屋を分ける必要はありますか?
肺MAC症を中心とする一般的な肺NTM症では、通常の家庭生活で人から人へ感染しません。
NTM症だけを理由に、食器や寝室を分けたり、ご家族との接触を避けたりする必要は通常ありません。[1][3]
ただし、結核かどうかがまだ分かっていない段階では、感染対策が必要な場合があります。検査中は医療機関の指示に従ってください。[6]
菌の種類や基礎疾患によって、個別の注意が必要な場合があります。主治医の指示に従ってください。[4]
Q4.どのような症状が出ますか?
長引く咳や痰、血の混じった痰、微熱、疲れやすさ、体重減少などがみられます。進行すると、息切れや息苦しさが出ることもあります。
一方で、初期にはほとんど症状がない場合もあります。症状が軽くても、健診で指摘された肺の影をそのままにしないことが大切です。[1][3]
Q5.どのような検査で分かりますか?
胸部レントゲンやCTで肺の状態を調べ、痰の検査で菌の有無や種類を確認します。菌を増やして調べる「培養検査」は、結果が出るまで数週間かかることがあります。
環境中の菌が検体に混じる場合もあるため、痰から一度菌が出ただけでは、診断できないことがあります。
通常は別々に採取した痰で同じ菌が繰り返し検出されるかを確認します。痰が出ない場合などには、専門医療機関で気管支鏡検査を検討します。[3]
Q6.菌が見つかったら、すぐに治療が必要ですか?
必ずしも、すぐに薬を始めるわけではありません。
菌が実際に肺の病気を起こしているかを確認し、症状、画像の変化、菌の種類、持病、副作用のリスク、ご本人の希望などから判断します。
特に、肺に空洞がある、以前の画像より病変が広がっている、痰から多くの菌が確認される場合などは、治療開始を積極的に検討します。
Q7.「経過観察」と言われました。放置してよいのですか?
経過観察は、放置することではありません。
症状や体重、胸部画像、痰の検査結果などを定期的に確認し、治療が必要になる変化を見逃さないようにします。
通院を自己判断で中断せず、咳や痰の増加、血痰、体重減少などがあれば、予定日を待たずに相談してください。受診や検査の間隔は病状によって異なります。[6]
Q8.どのように治療しますか? 期間はどれくらいですか?
肺MAC症では、一般に3種類の抗菌薬を組み合わせます。重症例や薬が効きにくい場合には、追加の治療を検討します。菌の種類によって治療方法は異なります。
治療開始
↓
痰の培養検査が陰性化
↓
さらに12か月以上、治療を継続
国際ガイドラインでは、マクロライドという抗菌薬が効く肺MAC症について、培養陰性化後も少なくとも12か月間の治療が推奨されています。「治療開始から12か月で終了」という意味ではありません。[5]
薬を自己判断で減らしたり、一部だけ服用したりしないでください。飲みにくさがあるときは、処方医に相談しましょう。[4]
Q9.薬の副作用はありますか?
使用する薬によって、胃腸症状、肝機能・腎機能への影響、見えにくさ、耳鳴り、聞こえにくさなどが起こることがあります。
治療中は血液検査や、薬に応じた眼科・聴力の確認などを行います。
見え方や聞こえ方の変化は、我慢せず早めに連絡してください。次の診察を待たず、服薬を続けてよいかも含めて医療機関に確認しましょう。[5][6]
Q10.治療すれば治りますか? 再発しますか?
治療によって症状や肺の状態が改善し、痰から菌が検出されなくなることが期待できます。ただし、菌の種類や病状によっては治療が難しい場合もあります。
改善後に再び病気が活動することや、環境中の菌に新たに感染することがあるため、治療終了後も必要な経過観察を続けます。[5]
Q11.普段の生活で気をつけることはありますか?
NTMは身近な環境に広く存在するため、感染を完全に防ぐことは困難です。接した人すべてが発症するわけでもありません。[1]
浴室やシャワーヘッドなどは定期的に清掃し、清潔に保ちましょう。
ご家族との生活を過度に制限するより、通院を続け、体重や咳・痰の変化に気づけるようにすることが大切です。持病に応じた注意点は主治医に確認してください。[6]
Q12.どのようなときに受診すればよいですか?
咳や痰が2週間以上続くときや、微熱・だるさが長引くときはご相談ください。
体重減少がある方、健診で肺の影や気管支拡張を指摘された方も、必要な検査を受けましょう。[2][6]
なお、血痰が出た場合は2週間待つ必要はありません。早めに受診してください。[7]
長引く咳・痰のご相談は、朋クリニックへ
「NTM症かもしれないと言われた」「治療が必要なのか相談したい」「家族への感染が心配」。そのようなときは、明石市明南町の朋クリニックへご相談ください。
症状やこれまでの検査結果を確認し、必要な検査と今後の方針を検討します。CT検査や専門的な診断・治療が必要な場合には、呼吸器専門医療機関へのご紹介を含めて対応します。
受診時は、お薬手帳、健診結果、過去の検査結果や画像データを、お持ちであればご持参ください。
発熱や咳がある方は、予約時に症状をお伝えください。
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