ノロウイルス
ノロウイルス(冬の急性胃腸炎)の症状・診断・治療について
目次
- 1. ノロウイルスとは?
- 2. ノロウイルスの主な原因
- 3. ノロウイルスの症状
- 4. 潜伏期間と感染経路
- 5. ノロウイルスの診断・検査方法
- 6. 治療方法と対処法
- 7. ノロウイルスの感染対策
- 8. アルコール消毒が効かない理由
- 9. まとめ
1. ノロウイルスとは?
ノロウイルスは経口感染によって体内に侵入し、激しい嘔吐や下痢を引き起こす感染性胃腸炎の原因ウイルスです。
冬場の感染性胃腸炎の約6〜7割はノロウイルスが原因とされており、特に感染力が非常に強いことで知られています。
2. ノロウイルスの主な原因
ノロウイルスの感染源として最も多いのは、生食用の牡蠣です。
その他にも、シジミやホタテなどの二枚貝からもノロウイルスが検出されることがありますが、牡蠣は丸ごと食べる機会が多いため、特に注意が必要です。
3. ノロウイルスの症状
ノロウイルスは感染から1〜2日後に症状が出始めます。主な症状は以下の通りです。
- 突然の激しい嘔吐
- 水のような下痢
- 軽い発熱(37〜38℃程度)
- 全身のだるさ、腹痛
症状は通常1〜2日で治まりますが、回復後1〜2週間は便からウイルスが排出されるため、感染を広げないよう注意が必要です。
4. 潜伏期間と感染経路
ノロウイルスの潜伏期間は24〜48時間です。
主な感染経路は以下の通りです。
- ウイルスが付着した食品(生牡蠣など)の摂取
- 感染者の便や嘔吐物に触れた手からの接触感染
- 嘔吐物が乾燥し、空気中に舞った微粒子を吸い込むことによる飛沫感染
5. ノロウイルスの診断・検査方法
ノロウイルスはで便検査で判定の検査可能ですが、成人の場合は保険適用外(3,000円~5,000円)となります。
ただし、以下の方は保険適用で検査が可能です。
- 3歳未満のお子様
- 65歳以上の高齢者
- 免疫力が低下している方
6. 治療方法と対処法
ノロウイルスに特効薬はなく、基本的に対症療法が中心となります。
- 水分補給(経口補水液)
- 整腸剤(乳酸菌やビフィズス菌)
- 症状が重い場合は点滴治療
7. ノロウイルスの感染対策
感染を防ぐため、以下のポイントを徹底しましょう。
- 食品はしっかり加熱(85℃以上で90秒以上)
- こまめな手洗い(石鹸を使い30秒以上)
- 便や嘔吐物の処理には塩素系消毒液を使用
9. まとめ
ノロウイルスは冬場に流行する感染性胃腸炎の代表的な原因です。
感染力が強いため、予防対策を徹底し、症状が出た際は速やかに適切な対処を行いましょう。
朋クリニック